子育ての悩みあるある?「子どもが嘘をつく」時の深層心理とは?

子育て

うちの息子は、よくをついていました。

特に幼稚園の時から小学校低学年の頃までは

オオカミ少年のようでした。

 

見たこともないのに、

「近くの川にワニがいた!」

と言ったり、

 

食べたこともないのに

「昨日、夕食でキャビアを食べた!」

と言った嘘ばかりつき、

 

その度に、お友達はびっくりしていました。

 

それは、まだ小学校低学年までで、

可愛いものだったかもしれません。

 

しかし、高学年になっても嘘をつくことが治らず、

知らないのに「オレ知ってる!」

持ってもいないのに「オレ持ってる!」

と嘘をついていました。

 

周りの子どもたちは、

「あいつ、また嘘ついているよ」

と、息子を遊びから外すようになりました。

 

いじめをすることは絶対にいけないことですが、

嘘ばかりついていた息子に対して、

うんざりしてしまった周りの子どもたちの

気持ちも少しわかる気がしました。

 

なぜ、そのような嘘をついてきたのでしょう?

 

私は、友達が離れていってしまった息子を心配し、

じっくりと話をするようになりました。

 

子どものありのままの姿を認めよう

うちの息子の場合、

「なぜ嘘をつくの?」

と聞いても、

 

「嘘ついてない!!」

とばかり返答していました。

 

明らかに嘘なので追求すると、

嘘をついたことはギリギリ認めましたが、

なぜ嘘をつくのか本人もわからない様子でした。

 

わからないけれど、

すぐに嘘のことを言ってしまう…

 

そのことで、本人も困っていました。

 

嘘がいけないこととわかっているけど、

つい嘘をついてしまうようなのです。

 

そこで、

「お友達は嘘をつく?」

と聞きました。

 

そうすると、

「友達は、嘘はつかない。本当に賢いし…」

と言いました。

 

「お友達は賢いんだ?賢いから嘘をつかなくても良いのね?」

と聞くと、

 

息子は少し弱々しくこう言いました。

「賢いやつは、嘘なんかつかなくてもいいんだよ。

友達はみんな、ああいうやつのことが好きだから」

と答えました。

 

この言葉で、息子の気持ちがほんの少し

わかった気がしました。

 

息子は、友達に『好かれたい』

『認めてもらいたい』と思っています。

 

でも、それはありのままの自分ではなかったのです。

 

賢くて、器用で、

なんでもできる理想の自分を演じ、

そんな自分を認めてもらいたいと願っていたのです。

 

そのことを知った時に、私は反省しました。

 

不器用な部分も含めて、

息子のありのままの姿を愛している

と、私はきちんと伝えてきただろうか?と。

 

 

息子は勉強も運動も、苦手な方でした。

私は息子に自信を持たせたいと、

できていない部分には目をつぶり、

『あなたはやればできる』

などと励ましてきました。

 

でも本当は、できない息子でも可愛いし、

大事な息子です。

 

そのことが、きちんと伝わっていなかったようです。

 

不器用で、得意なことがなくても、

人が好きで人に優しいところがある息子です。

 

そんなありのままの姿で良いと、

親である私が認めてあげてこなかったから、

息子は自分を大きく見せないと

友達に受け入れてもらえない、

と思っているのです。

 

私は、息子にそのことをきちんと伝えました。

 

「そんなに自分を大きく見せなくても、

あなたのことをわかってくれている友達はいるし、

いないのなら、そういう友達をつくっていこう」

と話をしました。

 

息子についた大きな嘘

以前、嘘をついてしまう息子に、

「嘘をつかれたら、

相手はどんな気持ちになると思う?」

と聞いたことがあります。

 

そうすると、私の予想に反して、

「よく分からない」

と返ってきました。

 

そこで私は、大きな嘘を息子につきました。

 

「お母さん、実は来週から出張でハワイに行くんだよ」

そう言うと、息子は目を輝かせました。

ハワイは息子が憧れているところだからです。

 

「いつの間にお母さん、そんなに出世したの?」

と驚く息子に、

本当らしいストーリーで嘘を重ね、

少し申し訳ないような気持ちになりました。

 

ハワイに出張へ行く日が近くなるにつれ、

息子が色々と質問をしてくるので、

それなりに嘘を答えていましたが、

 

息子も薄々、私の嘘に気づき始めました。

 

そして、とうとう、

「お母さん、ハワイに行くのは嘘なの?」

と聞いてきたので、

嘘であることを伝えました。

 

息子は怒って泣きながら

「何でそんな嘘つくんだ!

馬鹿にして笑っていたのか!?」

と言いました。

 

私も辛い気持ちになりましたが、

嘘をつかれると、

『馬鹿にされた』と思い、悔しい気持ちになる

ということを息子は体験しました。

 

今までお友達にしてきたことが、

初めて本当の意味で、

『悪いことをした』と理解したようでした。

 

まとめ

子どもが嘘をつく時、悪気がないこともあります。

 

自分を大きく見せたいと思ったり、

相手の気持ちを理解していなかったり、

発達段階に課題があるのです。

 

その課題は何なのか、

子どもとよくコミュニケーションをとって

理解していくことが必要になります。

 

 

私の息子は、信頼を失うほどの大きな嘘は

つかなくなりました。

それは、息子に信頼できる友達ができたからです。

 

その友達は、嘘をついていた息子のことも

知っていながら付き合い続けてくれた優しい友達です。

 

息子は今、その友達との信頼関係を壊さないよう

一生懸命努力しています。

 

 

どのような子どもにも『人に認められたい』

という気持ちはあります。

色々なことが不器用な子どもの場合は、

特に強くあります。

 

それでも、子どもにはありのままの自分を認め、

自分を好きになってもらいたいです。

 

そして、人の気持ちがわかる優しい人に

育ってほしいですよね。

 

 

嘘をつく子どもに、『悪いことをしている』

という部分だけに注目して責めるのをやめ、

子どもが『なぜ嘘をつかなくてはいけないのか?』

嘘をつくことで『何を守っているのか?』

 

という部分に注目して寄り添っていくと、

子どもの嘘は『嘘のように』なくなります。

 

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