『子どもが言うことを聞いてくれない!』
と、イライラしませんか?
私は、子どもが2歳くらいから、
言うことを聞いてくれないことに
ものすごくストレスを感じていました。
赤ちゃんの頃は、何でも私がやってあげて、
ここまで育ててきたのに…
急に自分の意思でやりたがり、
私の言うことには、
「いやだ!」と強く反発します。
そうされると、イライラするし、
時々とても悲しくなりました。
でも、子どもが親の言うことを聞かないことは、
子どもが自立をするために必要なことなのだと、
最近になって分かったのです。
それは、自分の子どもの頃を
振り返って考えてみたからです。
私は、母親の言うことをほぼ全て聞いて、
行動できる『お利口さん』でした。
母の好きなお洋服を着て、
母の望む習い事をする等々、
母の言うことを聞いて物事を選択してきました。
そうしていくうちに、
『母が好きなもの』が、いつしか
『自分が好きなもの』になっていったのです。
そうやって大学生になった時に、
大学卒業後の進路を選ばないといけなくなり、
その時には『自分が何をしたいのか?』
よくわからなくなっていました。
母のせいにするわけではないのですが、
大人になってから選択することができない、
自立していない自分に気づいた時に、
その原因は、母の言うことばかりを聞いて
きたからだ、ということが分かったのです。
子どもが言うことを聞いてくれないと
イライラしてしまう人が多いですが、
子どもに言うことを聞かせるのは、
自立を阻害する恐れもあるのです。
親と子どもは違う人間、違う人生
私たちは、子どもの前では、
自分の考えることが正しいと思いがちです。
なぜなら、子どもが赤ちゃんだった頃に、
私たちが、自分の考える正しいことをして
あげなければならなかったからです。
ですが、意思を持った子どもに対しては、
少し対応を変えなければなりません。
それは、自分と子どもは、
違う人間で違う人生を歩むからです。
子どもは大人になるにつれて、
自分自身で正しいことを判断して
いかなければなりません。
絶対にダメなことはしっかりと伝える
絶対に言うことを聞かせなければ
ならないことは、
例えば、
『人を傷つけてはいけない』
『法を犯してはいけない』
『命の危険』
などが挙げられます。
これは、子どもの命と人生に関わる
大事なことです。
そのようなことは、毅然とした態度で、
『ダメなことはダメ』
と伝えなければなりません。
『あなたの人生に大きく関わること』
という深刻さを伝えるべきです。
そのことを伝える時に、
声のトーンを下げたり、
大きな声を出しても良いです。
いつも、どの場面でも大きな声を出すのでは
あまり効果がありませんが、
本当に大事なことを伝える時には、
声の大きさやトーンを工夫してみましょう。
守って欲しいことは気持ちを素直に伝える
次に、できれば言うことを聞いてほしいことは、
『時間を守ること』
『食事をきちんとすること』
などが挙げられます。
これについては、
子どもの気持ちを受け止めつつ、
『家族で決めた時間を守ってくれないと、
みんなが困るんだけど、守ってくれる?』
と話したり、
『お母さん、一生懸命作ったご飯を
食べてもらえないと、
悲しい気持ちになるんだけど…』
などと、
こちらの気持ちを素直に伝えると、
より伝わりやすくなります。
失敗から学ばせる
私たちは、気づかないほど無意識に、
自分の価値観を子どもに強要してしまいます。
例えば、先ほどの私の母のように、
自分好みの洋服を着ていくように促したり、
自分が良いと感じている習い事や塾に
通わせたりするなど…
『親の目線』で決めているような事柄です。
このようなことは、
子どもに言うことを聞かせなくても良い、
と考えましょう。
むしろ、このようなことに
言うことを聞かせ過ぎてしまうと、
自分のことを判断できない子どもになります。
私たちは、子どもの将来のことが心配だからと、
つい口を出してしまいがちです。
そして、思うような返事がないと、
イライラしてしまうのです。
このような選択は、
失敗しても良いから、できる限り自分で考えさせる
ようにすると良いです。
そうすると、失敗したら、
自分で改善することができるようになり、
自立につながります。
例えば、
暑い日に、お気に入りのジャンパーを着て
学校へ行きたがる子どもに、
『ジャンパーを着るのはやめなさい』
と言いたくなりますよね?
でも、そのようなことは、
言うことを聞かせなくても良いのです。
自分で選択させ、
『暑かった!』と認識させて、
次に繰り返さないようにすれば良いのです。
まずはやらせてみて、
失敗から学ばせるようにしていけば、
言うことを聞かない子どもに
イライラすることはなくなります。
まとめ
私たちが子どもに、
『言うことを聞かせたい』と思うのは、
子どもの将来を心配しているからです。
子どものことが大切だから、
子どもが傷つかないようにしたいから、
『言うことを聞かせなければ!』
と力が入ってしまいますよね。
でも、子どもにも自分の人生があり、
自分で選択するべきことがあります。
子どもが言うことを聞かないと感じた時は、
その内容を吟味して、
子どもの気持ちに寄り添ってみてください。
いつか子どもが大人になった時、
『やりたいことをやらせてくれてありがとう』
と言ってもらえるようにしたいですね。