子どもが小学校へ入学すると、
心配なことがたくさん出てきますよね。
小学校は幼稚園の延長線…とは思えず、
大きなステップであるように感じます。
その最大の理由は『勉強が入ってくるから』
ではないでしょうか?
小学校に入りたての一年生は、
まだガッツリと勉強をする訳ではありませんが、
勉強が始まると一気に進んでいきます。
私は以前、教員をやっていたことがあるため、
教室でのことを少しお話しすると、
1年生は読み書きから習いますが、
半数の子どもたちはすでに、
文字を書いたり読んだりすることができます。
それは、子どもたちが入学前から
幼稚園や家庭で教わっていることが多いからです。
私が子どもの頃は、幼稚園で読み書きは習わず、
小学校で初めて習ったので、
書けない、読めないということは当たり前でした。
ですが、最近の小学1年生は、
読み書きができている子どもが多いため、
学校側も黒板に文字で指示を書いている
ことがよくあります。
『1じかんめ こくご』とか、
『きょうのめあて あいさつをしよう』
などと書かれています。
親からすると、文字はこれから習うのに
『文字で指示するのはいかがなものか?』
『うちの子、理解できているのか?』
と、不安になってしまいますよね。
でも、これも文字に慣れるために必要なことなのです。
毎日同じような文字を見ていると、
子どももその文字に慣れ、読み書きが定着してきます。
毎日『1じかんめ』と読んでいると、
そのまま文字のまとまりとして『1時間目』
と読めるようになってくるのです。
そうやって、子どもたちはノートに書いて、
覚える以外にも、様々な場面で学習していくのです。
子どもにはそれぞれ『個性』や『特性』があります。
『子どもが学習に上手に向き合えるか?』
という課題は、子どもの能力にもよりますが、
学校や家庭でのフォローがとても重要になるのです。
ここでは、子どもの学習の不安について、
どのように考えていったら良いかお話しします。
担任と連携して学習をフォローしよう!
子どもの学習状況は、
家ではわからないことが多いですよね。
子どもから話してくれることもありますが、
子どもが「いつも手をあげている」
と言っても、
どのような答えを発表しているのかなどの
詳しいことは分かりません。
一番わかりやすいのは、
宿題に取り組む様子を見ることです。
できれば、算数と国語をやっている様子を
じっくりと観察してみてください。
そうすると、色々なことが見えてきます。
算数の計算はスラスラ解いているのに、
文章問題の問われている意味を理解できず、
手が止まってしまったり、
文字をマスからはみ出して書いていて、
文字のバランスや大きさが整っていなかったり…
子どもの苦手な部分を知ることがあります。
子どものコンディションにもよりますが、
毎回同じようなところで躓きが見られる場合には、
その部分が子どもにとって、
苦手な部分であると考えられるのです。
宿題を全くやらない子どももいます。
それは、一体どうしてなのでしょうか?
宿題をやる環境が整っていない場合もあります。
例えば、テーブルの上が片付いていなかったり、
他の兄弟がテレビゲームをしていたり、
子どもが落ち着いて学習できる環境ではない
場合があります。
環境が整っているのに宿題をやらない場合、
「宿題やりなさい!」と叱るばかりではなく、
じっくり話を聞いていくと、
宿題をやりたいけど、
『そもそも、どこが宿題なのか分からない』
『問題が解けない』
『やり方が分からない』
『文字がうまく書けなくて恥ずかしい』
など、苦手なことに向き合いたくない様子を
知ることがあります。
そのような学習の『苦手さ』『難しさ』を発見した時、
どのように対応すれば良いでしょうか?
家庭でフォローできる内容であれば、
丁寧に見てあげると良いですね。
ですが、毎回同じことで躓いているようでしたら、
まずは担任の先生に相談してみましょう。
子どもの学習の『苦手さ』を放っておくと、
子どもがどんどん自信を無くし、
「学校へ行きたくない…」
と、渋り始めてしまうこともあります。
そうならないためにも、早めに担任に相談し、
学校と家庭で連携して支援していくよう
作戦を練っていくと良いのです。
相談の際には、具体的に伝えることができるよう
我が子の躓きはどの部分なのか?
ページや問題の内容などをメモしておきましょう。
相談をしていく中で、例えば、
『宿題の箇所に付箋を貼り分かりやすくする』
『枠の中に文字がおさまらなくても良いので、
まずは白紙に練習する』
など、支援の方法が見つかります。
小さなステップから一歩ずつこなしていき、
成功体験を積めるように支援すると
子どもに自信が生まれ、
学習に楽しく向き合えるようになります。
学校のほとんどの時間は勉強です。
苦手意識が強いと、『学校へ行きたくない』
ということになってしまうので、
担任と連携して学習をフォローしていくことを
おすすめします。
具体的な支援法が見つかる発達検査
家庭と連携して学校で支援をしていくと、
子どもはみるみる成長していくこともあります。
しかし、様々な方法を試しても、
なかなか学習が定着せず、
子どもにとって苦しい状況が続くこともあります。
そのような時に、担任から
『発達の検査を受けてみませんか?』
と言われることもあります。
そのように提案されると、
『うちの子って病気なの?』
と不安になるかもしれません。
しかし、担任は『病気であるかどうか調べてほしい』
とお願いしているわけではないのです。
発達の検査により、
『苦手な部分』と『得意な部分』が数値でわかるので、
今後の支援に役立つのです。
これまでもやもやとしていた
『なぜできないの?』ということが
数値となってはっきりわかるので、
どのように支援していったら良いか
具体策が見つかるのです。
担任に検査を提案されたということは、
『今後も丁寧にしっかりとみていきたい』
と思ってくれている証なので、
一度受けてみても良いですよね。
そして、得意な部分を伸ばし、
苦手な部分を具体的な方法で支援していけると、
子どもは安心して学習に取り組むことができるのです。
まとめ
子どもたちは日々、
学校での出来事に一喜一憂したり、
緊張したりして過ごしています。
子どもがいつも「楽しかった!」
と言って帰って来ているとしても、
授業中は、泣きたいほど辛い
ということもあるのです。
そうした子どもの学習に対する苦しさを
いち早く察知して、
担任と手を組んで支援していくことが、
子どもが学校嫌いにならないために
重要なこととなります。
子どもには、学習が苦手であっても
学校は嫌いにならないでほしいですよね。
心配やストレスを抱えることなく、
6年間の学校生活をのびのびと
過ごしていってほしいものです。